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老人ファッションショー。

 母には松井さんという友だちがいる。松井さんは90歳。
入浴介護施設で知り合った素敵な友だちだ。松井さんはとても
若く見える。たまに、「お母さんおります?」って電話が
かかってくるが、声だけきいていたら60代、いや、もっと
若く聴こえる。声は気持ちがつくるものなのか、松井さんは
脅威の90歳だ。
 入院手術をするために入浴介護は一時打ち切った母であるが、
最近また松井さんから誘われている。松井さんも淋しいのか、
週に一度はお誘いのTELがくる。
「入浴、行けばいいのに」と、ぼくが言うと、
「ん〜、どうしようかなあ」と、迷っている。
よくよく母の話をきくと、じつはこうなのだ、、、

 松井さんのほかにも入浴介護施設のお世話になっているメン
バーが7〜8人いるらしいのだが、週に3度の入浴の日が、
「今日はこんな洋服を着てきたの」とか、「このバッグ、
どうかしら?」みたいな老人ファッションショーになるというのだ。
 松井さんと母はそんな雰囲気について行けないらしく、
そのへんが母の躊躇の源らしい。「気にしないで行けばいいのに」
と、ぼくは言うのだが、

 ぼくは軍パンを何本も買ったり、ブーツやカバンなんかも
欲しいものは全部買ってきた。自分のことばかりで母には
なにもしてあげていないな、と、こころが痛い。
 母はいつも同じズボンを大切にはいている。今はいている
ズボンもデパートの閉店セールで1000円で買って来たものだ。
お気に入りのニューバランスのスニーカーもすり減るまで履いた。
先日、青森のABCマートで新しいニューバランスを買ってプレゼント
すると、母は、「まだ履けるよ古いやつ」と言って下駄箱に
大切にしまってある。
 今朝ぼくが起きると母は玄関の土間に腰かけて新しいニュー
バランスに紐を通していた。「松井さんに見せるんだ」と、母。
「ズボンも買いに行こうか?」と、ぼくが言うと、
「いやあ、まだ履けるから大丈夫だよ、何本も持っていても
あと何年生きるのかわからんから、もったいない、、」
そんなことを言うのだ。

 すこし明るい色のシャツやズボンを、そして軽い麻かなんかで
できたバッグと、そうだな、茶色い麦わら帽子も、なんだって
買ってあげるよ。
 老人ファッションショーだってなんだっていい。みじめな想い
はさせないよ。


HOBO
 

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コメント

タイトル
HOBOさん。おはよう。
女性はいくつになってもお洒落をしたいものです。
綺麗なものは、使わなくても持っているだけで嬉しいもの。
お母さまにぜひ、明るい初夏らしい雰囲気のもの、
買って差し上げるといいと思うなあ…^^
きっと、いいよいいよ、とはおっしゃっていてもお悦びになると
思います。
私も自分のために、また何か縫おうっと…
彼岸花さんへ
彼岸花さん、おそようございます。
なかなか足腰の悪い母ですから連れていくにもおっくうがるんですね。
好みもあるでしょうし、辛抱が染み付いた人ですから高いものは
遠慮するし、買ってもしまって置くんですよ。笑

自分のために、、、という話なんですがね、
母はいつも息子のために働いて、魚を焼いても大黒柱の父よりも
大きな魚を知らんふりしてぼくにまわしてくれました。いつもそうでした。
自分のためにしたことなんかあっただろうか?母が生きているうちに
気づいたことをしてあげたいと思ってるんですよ。自分に本音で言って
くれるひとはそうはいないですものね。
自分のために、、、か。
ん〜、

母はズボンや服よりも、ちゃんと歩ける足が欲しい、と言ってます。
きのうハンズに行ってみましたが、さすがに母の足は売ってませんでしたぁ、、。
全部ぼくが喰いつぶしたんだ。
こんちくしょうめっ!

自分のために、、、
一途な想い、育つしあわせ、
おめでとう、彼岸花さん。

HOBO
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  • 2013-06-02│18:08 |
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Mr.HOBO

Mr.HOBO

ちょっと病気をし
凹んでるとき、
ひょんなことから
1974年製のワーゲンを
手にいれた。
車庫で30年も眠っていた
オレンジ色のワーゲン。
命を吹き込んで
一緒に走ろうと思った。

これは
少年HOBOの
ゆる~い日記だ。

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