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ひき継がれたこの温もりこそが。

札幌に帰ってきて一週間がすぎましたがやはり自分の家はいい、
雪は降りますが、ぎゃくにこころ温まる北国の冬であります。

先日、数学のおさらいというか、冬休みになるまえに一度アドバ
イスをということで高校2年の男子不良学生(笑)のおうちに行っ
てきました。中学からの苦手がひきずって落ち込む底まで落ち込
んだ生徒さんの目は魚のようでした。まあ、これは積み重なった
ものですから救急処置はできません。ですからつながりのライン
を定め、70パーセント修復を目指すことにし、方程式までさか
のぼり。にしんのような目に少し光が見えたところでおやつの時
間にしましょう、ということになりまして居間に。ここのおうち
は両親ともに内科医ということなのでオバあちゃまがケーキなど
をだしてくれました。今になって方程式の見直しなんて、「医学
部はむずかしいんじゃないか?」と少年に言うと「ですよね?」
とオバあちゃま。ハイカラというかなんというか、笑顔に余裕が
あるんです。「いいんだ、俺はサッカー選手になるから!」と言
いながらケーキを3個もたいらげましたよ。
このおうち、居間のむこうに畳の部屋があるんですが、そこに何
気なくアップライトのビアノが置いてありまして、見るとチーク
の突き板が貼られたヤマハのU7。ヤマハアップライト最上位モ
デルというか、総アグラフ、鍵盤が一枚本象牙という贅沢仕様、
一時期ぼくが本気で憧れたヤマハなのです。
「オバあちゃま、これは?」ときくと、「ああ、それ?娘に買っ
てあげたのにぜんぜん弾かなかったのよ。」とオバあちゃま。い
きなり「譲ってください!」とは言えず、、、

<U7>というモデルは、昭和39年(1964年)~昭和49年
(1974年)まで製造されていました。年代の古いものからAタ
イプ、B、C、Hと、流れていくのですが、H型だけは象牙では
ありません。しかし、当時は象牙でオーダーする顧客もいたらし
く、まれにH型の象牙というのも見かけます。オバあちゃまのU
7はA型の前期物、同じA型でも前期と後期があり、じつはこの
A型前期物だけが<YAMAHA>のロゴ字体がちがうのです。
ずいぶん探したんですよ、じつはこれ、ははは。

ジャズとかブルースをやるならアメリカの<ボールドウィン>と
か<キンボール>のほうがそれっぽいのかもしれません。でも、
それっぽいかどうかは個人の想像力がつくるもの。オバあちゃま
の娘さんがまったく弾かなかったYAMAHAのU7。ぼくがか
つて、母に買ってもらいまったく開くことをしなかった百科辞典
のように、捨てられない想い出があるのです。けっして医者を目
指そうとしない魚のような孫を眺めながら「しょうがないわねぇ
~、まったく。」と笑うオバあちゃまの瞳には家族に対する信頼
の温もりがありました。「譲ってくださいっ!」とは言えません
よ。昭和の古いヤマハ・・・・・
ひき継がれたこの家族の温もりこそがほんとうのジャズであり、
ブルースなのかも知れません。


HOBO

コメント

No title
こんばんは。

いいなあ、この話。
HOBOさんが一人のひとに出会えば、一つ物語に出会う、という感じですねえ…。一つ、歌に出会う、と言ってもいいかな。

ほんと。ブルースを感じます。

  • 2014-11-17│20:51 |
  • 彼岸花さん URL│
  • [edit]
彼岸花さんへ
彼岸花さん、こんばんは!

今は医者になるだけであれば逆になれる時代かもしれませんね。お魚から鳩にでもなってくれたらいいのにな。笑

消費税先のばしてまた選挙やるみたいですね。へんなの。

HOBO
  • 2014-11-17│22:35 |
  • HOBO URL│
  • [edit]

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Mr.HOBO

Mr.HOBO

ちょっと病気をし
凹んでるとき、
ひょんなことから
1974年製のワーゲンを
手にいれた。
車庫で30年も眠っていた
オレンジ色のワーゲン。
命を吹き込んで
一緒に走ろうと思った。

これは
少年HOBOの
ゆる~い日記だ。

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